自宅に住み続けられる「リースバック」


住み慣れた自宅に住み続けたい、様々な事情で引越しをしたくないという方が、任意売却でご自宅を一度売却して、そのまま賃貸契約をするというのが、リースバックです。


つまり、自宅を売却した後、自宅を購入してくれた買主が大家さんとなって、その大家さんに家賃を支払うことで住み続けるということです。

不動産の価格や条件などによって異なりますが、もしリースバックの賃料を毎月の住宅ローンや借金の返済額よりも低い額に設定できれば、毎月の家計の負担も低減することができますし、自宅を売却することでまとまった資金も手元に入りますので、その資金をローンの返済にあてたり、生活資金にあてたりすることができます。


また、様々な事情で一時的に収入は減少してしまったけれど、将来的に収入が回復する見込みがあるという場合は、収入が安定した時点で、売却した不動産を買い戻すこともできます。

増えている「リースバック」のトラブル


このように様々なメリットがあるリースバックではありますが、最近、リースバックで被害にあったという方からの相談が増えています。

自宅を売却した投資家から、「もっと家賃を払ってくれ、払えないなら出て行ってくれ」と言われてしまったり、「もっと高く買ってくれる人が現れたから、その価格では買戻しに応じられない」と言われたなどといったご相談です。


リースバックがうまくいくかどうかの鍵を握っているのが、その不動産を購入してくれる投資家ですね。

リースバックを成功させるためには、そして、トラブルに巻き込まれないためには、投資家に対しての事前の説明をきちんと行うことでリースバックについての理解を求め、何より契約関係を明確にしておくことが大切です。

「リースバック」の売却価格はどうやって決まるの?


リースバックの際に、買主となるのは、投資家となります。投資家は自分で住むために不動産を購入しているわけではありませんので、その物件の利回りで購入するかどうかを判断します。

ここ横浜でも、人気のエリアであるかどうかによって、流通性は大きく違います。利回りは、物件のエリア、築年数、構造などにより変動します。


不動産の市場価値はこういった地域の流通性によっても違ってきますが、リースバックのときの売却価格は、市場価格の7割〜9割程度となるのが一般的です。

投資家は、万が一家賃が滞納した場合には、その不動産を売却して支払った資金を回収しなければならないため、その不動産を売却して回収できるであろう市場価格から手数料や税金等の諸費用を引いた金額を基準に買取価格を考えます。



戸建の場合の売却価格は?

戸建の場合は、築年数も重要な要素になってきます。
築年数が古い戸建ての場合、建物の価値はほとんどありませんので、土地の価値に基づいて市場価格が算定されます。
土地は比較的値下りのリスクが低いため、市場価格の9割近い金額で買い取ってもらえることが多いです。

逆に新築の場合は、築年数の経過とともに市場価格が落ちていくため、値下がりリスクを考慮して7割前後でリースバックされることが一般的です。




「リースバック」の際の家賃はどうやって決まるの?


「リースバック」の家賃は、物件の売却価格に、利回り8~12%で計算されるのが一般的です。売却金額が高いと「リースバック」の家賃は高くなるという背中合わせの関係があることも理解しておかなければなりませんね。

<売却価格から家賃を割り出す場合の計算例>

1500万円の売却価格で利回りが8%だった場合。
   1500万円×8%÷12ヶ月=10万円

3000万円の売却価格で利回りが8%だった場合。
   3000万円×8%÷12ヶ月=20万円


リースバックの場合は、家賃の価格から物件価格を割り出すこともあります。

<家賃から売却価格を割り出す場合の計算例>

10万円の家賃希望で利回りが10%だった場合。
   10万円×12ヶ月÷0.1=1200万円

15万円の家賃希望で利回りが8%だった場合。
   15万円×12ヶ月÷0.08=2250万円。

家賃設定を安くすると、売却金額も低くなり、家賃設定を高くすると、売却金額も高くなるのです。


リースバック後に家賃を滞納してしまったら?

当然のことながら、リースバックの買戻しは、あくまで契約内容をきちんと履行した場合のみ有効となりますので、家賃の支払いを滞納してしまった場合には、債務不履行となり、買い戻しの権利を失ってしまいます。

この点は、通常の賃貸契約と同様に引越しを余儀なくされます。

リースバックを考える上では、無理なく家賃を支払っていけるかも重要な点ですね。この点、売却価格について、あえて低めの金額で売却することで賃料を抑えるというケースもあります。


「リースバック」後に買戻したい場合は?


しばらくリースバックをして、家賃を支払いながら自宅として住み続けた後、将来的に自宅の買戻しをしたいという方もいらっしゃいます。

特に、入院などの一時的な事情によって収入が減少してしまったけれど、将来的に収入が回復する見込みがある場合や、同居している子供たちが将来的にローンを組み、自宅を買い戻すケースなどです。


その他、競売が既に始まってしまっているケースで、親子間売買に向けた調整の時間的な余裕がなく、一旦は投資家に自宅を買い取ってもらい、数年後に買戻しをする方という方もいらっしゃいます。


「リースバック」の買戻し価格はどうやって決まるの?


リースバックをした自宅を将来的に買戻ししたいという場合には、売却する際に「再売買予約権」という権利をつけて売買契約を締結することで、買戻しをすることが可能です。

買戻し価格は、基本的にはリースバックをしてくれる投資家が、購入した時の金額に手数料などの諸費用を上乗せした金額となり、おおよそ、売却価格に1割〜3割の価格をプラスした価格となるのが一般的です。

この買戻し価格は、リースバックをする際に、あらかじめ定めておくことができます。

リースバックをする際は、これら買戻し価格や買戻しの条件について、売買契約書・賃貸契約書に詳細を明記しておかないと、後々トラブルになる可能性が出てきてしまいますので、注意が必要です。


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